因子分析について

分析の例

以下の設問(問12-1〜39)は,そのままでは39もの質問があり,概要をつかむのが難しい状況です.ここでは,39の質問を,回答状況から判断して,性格の似通ったより少ない数のグループに分けてみます.

「新性格検査」(柳井・柏木・国生,1987)から抜粋した39の質問

この39変数間の相関行列について,固有値を求めると以下の通り(10軸までの結果のみを表示).全体のばらつきの半分ほどをあらわすのに9軸を必要としています.


スクリープロットを見ると,あまりはっきりはしていませんが,4軸程度である程度大きなところは見られそうです.ですが,4軸だと累積寄与率は1/3にも満たないので,ここでは6軸までを見てみることとします.


あらためて相関行列の対格要素に共通性を推定し,共通因子軸を計算すると以下の通り.ここでは結果を見やすいように適宜ソートしてあります.


やや共通性が低い変数が目立ちますが,以上の手続きにより,39の質問はおおよそ,「積極性-消極性」「情緒不安定-安定性」「几帳面-飽きっぽさ」「共感性-非協調性」「進取性-保守性」「虚構性」の6とおりの要因に分けて考えられそうだということが分かります.

なお,上記は直交回転のケースですが,必要に応じ,斜交回転も行います.共分散構造分析の前段階としての検討時はもちろんのこと,探索的な因子分析までの場合でも,無理に直交した軸を求めるより,斜交回転のほうがより現象を自然にとらえることも十分考えられます.

納品物サンプル

納品物サンプル(excel2010ファイル)(excel2003ファイル)

ご注意ください

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